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人工放射線と自然放射線の違い

人工放射線と自然放射線の違い。
そんなもん、ないですよ。

飛行機で成層圏を飛行しているときに浴びる放射線は、宇宙線という自然放射線なので、原発由来の人工放射線とでは、人体に対する影響は違う。
自然放射線は、内部被曝しないが、人工放射線は内部被曝する。
ラジウムが出す放射線は安全で、プルトニウムが出す放射線は危険。

以上、ぜんぶウソです。

放射線の強さの単位「シーベルト」の意味については、ご存知だろうか?
放射線には、α線、β線、γ線、X線、陽子線、中性子線と、いろんな種類がある。
α線の実体は、ヘリウムの原子核。
β線の実体は、電子。
γ線、X線の実体は、電磁波。
陽子線は陽子、中性子線は中性子である。

それぞれの放射線の強さは、グレイという単位で計測される。
同じ1グレイの放射線は、どんな放射線でも、同じエネルギーを照射対象に対して与える。

ただし、人体に対する影響は、放射線の種類によって違う。
β線、γ線、X線は、だいたい同じくらい。
陽子線はちょっと強くて、上記β、γ、X線の5倍。
α線はもっと強くて、20倍。
こういった人体に対する影響を同じ単位で計測できるように、放射線の種類ごとに係数をかけたものが、シーベルトという単位である。
β、γ、X線は、1グレイ=1シーベルト。
陽子線は、1グレイ=5シーベルト。
α線は、1グレイ=20シーベルト。
放射線が人体に与える影響は、このシーベルトという単位だけで考えれば良い。

飛行機で成層圏を飛んでいるときに受ける放射線量は、だいたい4マイクロシーベルト/時らしい。
これが、今回の原発事故で放出されたセシウムから放出される4マイクロシーベルト/時とどっちが危険なのだろうか。
上で説明した単位の定義だけ見てもらえばわかるとおり、危険度は同じなのである。
心情的に、原発事故のセシウムの放射線のほうが危険と考えたいのはわかるが、残念ながら、一緒なのだ。

ラジウムもプルトニウムも、同じα線を出す。
同じ放射線量であれば、ラジウムもプルトニウムも同じように危険なのである。

内部被曝について。
内部被曝というのは、体内にある放射性物質から放出される放射線を浴びる、ということである。
これも、自然だろうが天然だろうが、関係ない。
ラジウム温泉やラドン温泉から出る放射線、あるいはその元となる放射性物質は、誰が何と言おうと天然ものである。
その温泉のお湯を飲めば、もちろん内部被曝する。
同じ1ミリシーベルトの被ばくであれば、それがラドン起源だろうがセシウム起源だろうが、その危険性は変わらない。
誰がどんな拳銃で弾を撃ってこようが、その弾自体の性質が一緒なのであれば、危険性も一緒なのである。
警官の持つ拳銃から放たれた弾は安全で、暴力団の持つ拳銃から放たれた弾は危険だ、ということはないのである。
心情的には暴力団のほうを危険にしたい、というのも分かるのだけれどね。


いろいろ心配になる気持ちはわかる。
原発事故に対する憤りがあるのもわかる。
でも、だからといって間違った計算をしちゃいけない。
怪しいサイトのもっともらしい計算式の引用元が、もっと怪しいサイトだったりするのを見つけて笑ってしまうことがあるのだが、それを見て信用してしまう人のことを考えると、笑っているだけでは済まない。
そんなに人を怖がらせて楽しいですか?

信じていいのは、その筋で名の通った専門家が名前を出して公表しているもの。そういう人は、自分の地位・名誉を傷つけるような、そんな初歩的な間違いはやらないものだ。
そういう意味では、インターネットサイトより、ちゃんとした書籍のほうが良い。



内部被曝が問題になるのは、放射線ではなく、放射性物質の性質と出す線量である。
ヨウ素は甲状腺にたまりやすく、ストロンチウムは脊髄にたまりやすい、とか。
これについても、等価線量とか実効線量とか、分かりにくい言葉で混乱あるいは誤解している方がたくさんいらっしゃるようだ。
次回はこれを解説してみようかな。

いったい、僕は何者になろうとしているのか(笑)。
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No title

こんにちは。

本来なら、
ひとりひとりがみんなにとって
『同じように大切なこと』についてしらべ、
自分がなにかみんなとちがっていないか
おおきな誤解や、いいまわしのちがいなんかで
その後方向性がずれてしまったりしないか、
そのようなことを認識するための
そのための共有であって、
あるいは~的に、
その共有のなかに専門の人や、
一段と詳しいひとがいる。
その人は
場合や事態によってはなにやら権限を有する。
もしくは、当然その責任という報酬に値する専門家、専門職、管理職、役員。

けっして、
データベースの
横流しがメインのことではない、という前提で、
ただし、ことと、タイミングによっては
自分でフィルタをかけすぎることによる
無用なタイムロスや、
無用な歪曲をさけるための、
これもまた共有概念の、
同時配信なんかの、
よい点、利点だったりする。

これらのことが
あたまで理解することができても、
なにやらねむくなると、
つい横流ししてしまったり、
自分で自分の言葉にするよりも、と、
リツイートのほうが出元により近いから、
と、自己解釈をかえって否定するような、
暗黙の風潮みたいなのが、
おこったり、
はたまた報酬還元が大前提の
人集めきっかけ行為であったり。

そうではない!
ここは流されてはいけない!
(↑で、解釈よいですよね?)

というわけで
ボクは、
ストラグラーさんに、
ストラグラーさんの謂わんとなさっている、

“何者”

これぞ
“何者”=“人のあるべき姿”。

そんなこんなを、
ボクのいうほどややこしくない、
わかりやすい形で、
自らごく自然に示されている、
そのストラグラーさんのお姿に、
ボクはとても感銘し、
リスペクト(勿論尊敬のほうの意味で)しちゃってるんです♪
あはあは(^o^)♪

で、
次、たのしみっす♪
Ryoji Suzukiv-22

返信>Ryoji Suzuki様

すみません、最近あまり書くパワーが出なくて、滞っております。

僕が「正しい」と思っていることと反対のことが社会的にまかり通っているから、文句をつけたくなった、というだけのことです。
それにへろへろと流されていく人を見て、「それ違うよ」と教えてあげたくなる衝動にかられることがあります。
嫌いな言葉は、「付和雷同」です(笑)。

あとは、分かりやすい文章が書けるかどうか。これは個人的な訓練の問題。
内部被曝の話がなかなか書けないことの理由に、「うまく簡単に説明できない」というのもあります。

もう少し勉強して、噛み砕いてから書きますね。
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