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重大犯罪と刑事責任(5)

(『重大犯罪と刑事責任(4)』から続く)
ああ、めんどくさい。
あと、一気にいきます。



死刑制度の議論について。

死刑制度の存続意見については、「全国犯罪被害者の会」のサイトをご参照あれ。
特に、死刑について言及した意見書については、下記リンク参照。
http://www.navs.jp/report/1/opinion2/opinion2-11.html

死刑制度の撤廃意見については、「日本弁護士連合会」のサイトをご参照あれ。
特に、死刑について言及した意見書については、下記リンク参照。
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/080313.html


それぞれの意見については、あえてここには記さない。
ぼくがここに転記し、何かを追記したりすることで、その主張を捻じ曲げることになりかねないからだ。

ただ、ひとつ条件がある。
必ず、両方読んでほしい。あるいは、読まないなら両方とも読まないで欲しい。
それぞれの会の主張は、「犯罪被害者」個人の意見の集合であり、また、「弁護士」個人の意見の集合である。
幸いにも犯罪被害者でない人、また、犯罪者を弁護する立場にない人は、きちんと中立の立場で読んで欲しい。
片方だけ読んで「そうだそうだ」とわめき騒ぐことだけは避けたい。


これとは別に、一般的な考え方として、死刑存続派の意見と、死刑廃止派の意見をまとめておくことは可能である。
それぞれの主張の趣旨だけまとめておく。
(これは、全国犯罪被害者の会や日本弁護士連合会の意見を代弁したものではない。世間一般的に主張されている内容をまとめたものである)

死刑存続派意見
・世論の後押しがある。
・犯罪抑止効果がある。
・刑事訴訟法475条により、死刑確定から6ヶ月以内に死刑を命じなければならない。
・犯罪被害者遺族が、死刑を望むことは悪いことではない。
・冤罪の可能性と死刑執行の是非は別問題である。

死刑廃止派意見
・死刑執行の停止は、国際的な要請である。
・冤罪の可能性があるが、再審請求に大きな壁がある。
・死刑と無期懲役の差が大きすぎる。
・犯罪被害者の被害は、二次的被害(世間、マスコミ等)が多い。死刑存続の理由とはならない。
・きちんとした議論がなされていない。また、世論調査の方法にも問題がある。




終身刑の議論について。

議論としては、主に以下の2つの観点から行われているようだ。
1.死刑廃止論に関連し、その代替としての絶対的終身刑の提案。
2.死刑と無期懲役の差が大きすぎるため、その穴埋めとしての絶対的終身刑の提案。


1に対する反対意見は、死刑存続派意見に近い。
つまり、死刑存続するのだから、終身刑は不要だ、という考え方。
また、一部、次のような意見もある。
・終身刑は、死刑よりも残虐であるので、反対。
・生かすのに費用がかさむため、反対。

2に対する議論は、超党派議員連盟が組まれ、議論されているようである。
なお、ここに参加する議員には、死刑廃止論者と死刑存続論者の両方が参加している。


ちなみに、現行の日本で、死刑に次ぐ重い刑である無期懲役(相対的終身刑)について。
Wikipediaより引用:
日本の例を見てみると、法制上は10年を経過すれば仮釈放の申請が可能になるが、実際には、最近では基本的に最低20年以上が経過しなければ仮釈放が認められない運用がされており、2005年の仮釈放者の平均在所年数は約27年となっている。また、フランスも、法制上は20年を経過すれば仮釈放の申請が可能になるが、仮釈放者の平均在所年数はそれより長く、約27年となっている。但しこの数字はあくまで仮釈放が許された者の平均の数字であって、その裏には仮釈放を許されないまま刑務所で死を迎える者(獄死者)も多数存在する。98年以降の無期懲役刑を受けての獄死者の人数は120人で仮釈放された延べ人数の104人を上回っている。

半分以上は、結果的に終身刑だった、ということだ。
つまり、「無期懲役刑は平均で27年で出られる刑罰だ」というのは、実際に仮釈放された人だけを対象にした数字であり、誤解を生む表現である。
仮釈放されず、獄死した人は、仮釈放された人よりも多くいる。
皆さん、統計の数字は正しく読みましょうね。

同じように、死刑囚が獄死したのは、死刑確定者825人中21人だけだそうだ。
執行された人は、660人。差分は、執行待ちだったり、恩赦、特赦によるものだったりする。
死刑囚はわりとコンスタントに死刑執行されているようである。
これだけを見ると、別に、鳩山邦夫が死神だったというわけでもなさそうだ。

以上、続く。
続き:『重大犯罪と刑事責任(6)
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